2014年12月29日月曜日

5歳の夜

あの日なんだかとても寂しくて
真っ暗な夜道に飛び出た。
祖父は黙ってべそをかく私の横を歩いた。

橋の袂の公園迄来ると
ここで待っていようとニッコリ笑い
私の手を引きブランコにのせた

私は5歳
今でもはっきり覚えてる
夜空の星に向かって祖父と乗ったブランコ

いつの間にか寂しさが吹き飛んで
もっと高く
もう少し高くと
一生懸命ブランコを漕いでいた

決算でお母さんは今とても忙しくて一生懸命お仕事しているから
お家に帰っておじいちゃんとブロックやろうと祖父に言われ
私は頷いた。

優しい祖父は2年後
癌で他界。
今思い返すと
寂しい時や辛い時どうすれば
そこから抜け出すことが出来るのか祖父に教わった気がする。
状況を正しく理解し認識して遠くを見る。
そうすれば目の前の寂しさや苦しさなんて吹き飛んでしまう。

いつも微笑んでいる祖父の笑顔と満天の星空は私の宝物

きっと今でも空の上からいつも私を見ているに違いない。




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