2015年11月29日日曜日

マルコム・グラッドウェル

最近目がしょぼついているにもかかわらず
活字を追う日々が続いています(笑)

マルコム・グラッドウェルの『第1感』
副題がまたいい
「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい。

原題は「blink」。
「まばたき」という意味ですが
 「合図」の方がぴったり来るかな~
人は論理的な思考よりも直感で正しい結論を導き出すことができる
という理論を綴っています。
 
私も直感、この本でいうところの「第1感」の正確性を
結構なウエイトで信じているところがあり興味深く読みました。
いろいろな事例からそれが何故正しいのか?
どういうときに正しくなくなるのかということを説明しています。

勘が一番重要ということではなく、
自分が今まで歩いてきた足跡があるからこその第1感
一体人間の脳はどうなっているのか?
人間は無意識でどれ位の情報を処理しているのか?
脳の未知数を認識させられる凄さを感じました。
この本に下記のような一文が

「無意識という巨大な体内コンピュータは、私たちが体験したこと、会った人、学んだ教訓、読んだ本、見た映画などから得たあらゆるデータを黙々と処理して意見を形づくる」

また
「優れた判断には情報の節約が欠かせない」
「瞬時の判断を瞬時に下せるのは、情報が少ないからだ。瞬時の判断を邪魔したくなければ、情報を減らすことだ」という一文も

確かに万人が死ぬまで毎日している事が「選択」
朝起きてパンにしようかご飯にしようかから始まり
卵はスクランブルにするか目玉にするか
無意識のうちに今日は目玉の気分とか
いつもはコーヒーだけど今日はアールグレーのミルクティーにしようとか
夜眠るまで選択し続けている訳ですが
コーヒーに代わりにペンキを飲むことなどは間違ってもなく
こういう「無意識のうちに正しい判断をすること」を
適応性無意識とよぶらしいです。
日常の流れの中での判断はこの適応性無意識が深く関わっているようです。

この適応性無意識は、情報が多くなると混乱して、正しい判断を下せなくなるらしく
脳は条件が複雑になればなるほど熟考が必要になり、時間がかかり
瞬時の判断を瞬時に下すには、熟考項目つまり情報を減らさなければ
多くなればなる程混乱して、瞬時の判断を下せない仕組みになっているようです。

つまり私のような簡単に出来ている人間は大切にする所はとてもシンプルなので
複雑な情報の節約はあまり必要ないということになる。
ということは
私の脳コンピュータアナログシステムも
私の経験を黙々と処理して結構なスピードで私の意見を形づくり
瞬時の判断をしてくれています(笑)

つまり情報社会になっているけれど多くの情報を取り分析することが、
必ずしもベストなプロセスではないということで
そこにはまらない可能性も大きな確率であるということになります。

瞬時に自分の価値観から引き出された正しい判断をするには、
自分らしい生き方、判断、経験を積み重ねることが
もっとも重要なのだと再認識いたしました。

副題の「なんとなく」が正しいは
私的にとてもしっくり来る言葉で
物事を始める時に

何となくいい感じ
何となくおかしい
何となく売れそうな気がする
何となく広がりそうな気がする
何となく受け入れられそうな気がする
何となく好き
何となく変
何となく行きたくない
何となく・・・・が
とても高い確率でリアルに感じその一瞬の感じで
物事始める事や踏みとどまる事がとても多いからです。

同じ筆者の「天才! 成功する人々の法則」も面白かった
特に10000 時間積み上げの法則は
ナルホド納得と思いながら読みました。

大切なポイントは2つ
1つは
練習しないでうまくなる人はいないし練習してうまくならない人もいない。
一つのことにどれだけ時間を使ったかが重要だということです。
一日に何時間も、毎日のように同じ事をしなければ、
到底10000時間は達成できないから
「天才とは努力する機会を与えられた人」だなと納得しました。

そしてもう一つ
成功するための外的環境
筆者はこう書いている
 『……独力で成功をつかんだように見えるかもしれない。だが実際、そういった人々は必ず隠れた優位点や、特別な機会、文化的な伝統の恩恵を受けており、そのおかげで熱心に学び、仕事に励み、他の人には出来ない方法で世界を理解するのだ。』

誠実で魅力のある人はこの環境を自ら構築していく
また周りの人間が放っておかない。
良い物もどこに行けば買えるのか?
人目につかないことには支持されるだけの評価を得られない。
能力の発表の場は天才には不可欠だということです。

「信じれば夢は叶う」それは本当だと思います
毎日努力を続ければ ある程度迄の夢は、かなりの確率で
叶える事ができると確信しています。

この2冊は、様々な人やエピソード、学術情報を例に取り
色々な角度から解説しており、とっても興味深い本でした。

私なりの感想は大切なのはやはり人間力
育てるのも水をやるのも自分ということです。
正しい判断とは決して世間のものさしではなく
自分は心からその選択が正しいと思えるかどうかが重要で
自分が自分らしく生きていくための指標となり
後悔しない人生を歩む事に繋がると感じました。

さて、今日はいい天気だし
横でお散歩行きたそうに見つめているこまちゃんに付き合うかな。





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